【燻製】スモークチップとスモークウッドの違いと使い方

スモークチップ サクラ ウイスキーオーク ヒッコリー
スモークチップ サクラ ウイスキーオーク ヒッコリー

今日は、燻製に欠かせない、スモークチップとスモークウッドの話。

 

スモークチップとスモークウッドの違い


スモークチップは、木材を細かく砕いたもので、スモーカーの底に入れて、下から間接的に熱を加え、高温にして発煙させます。

スモーカーの底にチップを入れて、蓋をして加熱、熱によって発煙させる
スモーカーの底にチップを入れて、蓋をして加熱、熱によって発煙させる

一方、スモークウッドは、木くずを固めて棒状に成形されたものです。こちらは、直接お線香のようにスモークウッドに火をつけて煙をだします。

スモークウッドは、直接バーナーなどで火をつけて煙を出す
スモークウッドは、直接バーナーなどで火をつけて煙を出す

チップは高温にならないと発煙しないため、熱燻などの高い温度での燻製に使い、比較的短時間の燻製に向いています。

スモークウッドのほうは、加熱せずに放置しても燃え続けて煙を出すので、冷燻や温燻に使います。

チップが短時間で煙をかけるのに対し、スモークウッドは、長時間ゆっくりと煙をかけるので、仕上がりも穏やかな香りに仕上がります。

 

スモークチップの種類


スモークチップの代表的なものは、サクラが有名ですが、他にもヒッコリー(オニグルミ)や、リンゴ、などがあり、木の種類によって仕上がりの風味も変えることができます。

スモークチップ サクラ ウイスキーオーク ヒッコリー
スモークチップ サクラ ウイスキーオーク ヒッコリー

・サクラ

日本で一番ポピュラーなチップ。香りが強く、多くの人が燻製の香りをイメージするのは、このサクラのチップです。

香りが強いので、肉や魚など、なんでもよくあいます。ホームセンターなどに並んでいるのもサクラが一番多いです。

・ヒッコリー

こちらも代表的なチップで、サクラよりもすっきりした香りが特徴です。

肉、魚などオールマイティに使えます。

・リンゴ

チップの袋を開けると、まさにリンゴの果実の香りがします。甘味のある香りが特徴で、鳥肉やチーズなどに合います。

・ウイスキーオーク

ウイスキーを寝かせた樽材のチップです。長くウイスキーを入れていた樽の木材にはウイスキーの香りがしみ込み、とても芳醇な香りが特徴です。

・クルミ

スッキリりとした香りで、少しナッツのようなニュアンスがあります。チーズなどに使うとおいしいです。

・ナラ

少し渋味のある香りが特徴。クセのある魚介類を燻製するときなどによく合います。

スモークチップの使い方


・分量

小型のスモーカーで10~15分くらいの熱燻なら、ひとにぎりくらいが適量です。

スモークチップの分量は、10分程度の燻製でひとにぎりくらい
スモークチップの分量は、10分程度の燻製でひとにぎりくらい

スモークチップのひとにぎりは、大人の手なら、約6gくらいです。

スモークチップひとにぎりは、約6g
スモークチップひとにぎりは、約6g

少ないと途中で煙が出なくなってしまいますし、多すぎると、煙臭い燻製になります。

・煙の出し方

スモーカーの底にスモークチップを入れ、なるべく平らにします。スモーカーの蓋をして、カセットコンロなどで強火でスモーカーの下から熱を加えると、80℃くらいになったら、発煙しはじめます。

スモークチップをスモーカーの底(チップの受け皿)に平におく
スモークチップをスモーカーの底(チップの受け皿)に平におく

加熱をやめると(火を止めると)、スモーカーの中の温度が下がり過ぎ、チップが発煙しなくなるので、80℃以上をキープすることが必要です。

 

スモークウッドの種類

スモークウッドも、サクラやヒッコリー、リンゴなど、スモークチップと同じくらいの木材の種類があります。

スモークウッド サクラ リンゴ
スモークウッド サクラ リンゴ

香りはスモークチップよりも穏やかになりますが、香りの系統はそれぞれチップと同じ。ベーコンなどは温燻でじっくり燻すことが多いですが、代表的なサクラのスモークウッドを使用するのが一般的です。

 

スモークウッドの使い方


・分量

スモークウッドを使うときは、温燻などで1時間~数時間くらい煙をかけることが多く、市販のスモークウッドも、長いものは1本で4時間~5時間ほど煙を出すことができます。

使うときには、煙をかけたい時間を目安に、半分にしたり、1/4に切って使用します。

・煙の出し方

スモークウッドを使うときは、スモーカーの底にウッドを置くためのステンレス皿などを用意し、その上に火をつけて、煙の出ているスモークウッドをおきます。

着火するときは、ライターなどではうまく燃えないことが多い(すぐ火が消える)ので、アウトドア用の着火バーナーなどを使います。

スモークウッドにチャッカするときのコツは、ウッドの角だけに着火するのではなく、写真のように断面全体に火をつけ、吹きながら炭火を熾こすときのように、炎は出ていないが、赤くなっている状態にしてスモーカーにいれてやります。

スモークウッドに点火するときはバーナーなどで切り口断面全体に火をつける
スモークウッドに点火するときはバーナーなどで切り口断面全体に火をつける

よく途中でスモークウッドが消える、という質問を受けますが、このように着火すればスモークウッドは消えにくく、最後まで煙を出してくれます。

 

スモークチップ、スモークウッドの入手方法


燻製ブームが起こってからは、アウトドアショップや、ホームセンターなどでもよく売っています。

サクラのスモークチップやウッドなどは、比較的手に入りやすいでしょう。

一昔前までは、チップも大きな袋しか市販していなかったので、数種類のチップをそろえるのは難しかったですが、最近ではこんな小袋も売っているので、いろんな香りのチップを試しやすくなりました。

スモークチップの通常サイズ(500g)とミニサイズ(100g)
スモークチップの通常サイズ(500g)とミニサイズ(100g)

また、サクラやヒッコリーなど以外の、ウイスキーオークや、ナラなど、店頭にあまりないものを手に入れたいときには、ネット通販でも種類が豊富にあります。
燻製器用燻煙材・スモークチップ ナラ
ソト(SOTO) スモークチップスミニ さくら
ロゴス 燻煙材 LOGOSの森林 消えないスモークウッド

まとめ


  • ・スモークチップはサッと強い煙をかけて短時間で燻製する熱燻に、スモークウッドは長時間、ゆっくりと煙をかける温燻や冷燻に向いている
  • ・スモークチップやスモークウッドは燻製する食材にあわせて選ぶのがいいが、オールマイティなのは、サクラやヒッコリー
  • ・スモークチップはスモーカーの底から間接的に加熱して煙を出し、スモークウッドは、直接バーナーなどで面に着火する

 

スモークチップとスモークウッドの使い方の違いや、煙の出し方をおわかりいただけたでしょうか?

ぜひいろんな種類の木材のチップやウッドで、さまざまな香りの燻製にチャレンジしてみてください。

 


燻製道士
About 燻製道士 19 Articles
日夜おいしい燻製のことに想いを馳せ、「燻製仙人」になるべく、簡単燻製作りの道を求道する士、すなわち「燻製道士」。 時折、おいしい燻製作りの“修行”と称し、燻製料理のあるバーやレストランに突入する。燻製とウイスキーやワインのマリアージュをこよなく愛する、しがない燻製男。 著書に、「男の手作り燻製」(世界文化社)、「手作り燻製ハンドブック」(世界文化社)、「燻製の基本」(枻出版)などがある。 燻製道士のブログ 燻製記 -燻製の作り方と燻製レシピ200種以上-